サードパーティのフィラメントを使うためのホルダーを出力する (3Dプリンタ)

前回、とりあえず造形物を出力するところまで行ったものの、すぐに問題が。

フィラメントのリールの内側の径は規格が統一されていないようだ。
FlashForge Creator Proのホルダは太いので、径が小さいリールには入らない。
これだと買ったフィラメントほとんど使えない(調べて買わないので自業自得!)。
IMG_0970
左のが純正フィラメント
右のが適当に買ったサードパーティフィラメント。
左上がフィラメントホルダーの軸。 右のフィラメントの内径には明らかに入らない。

困っていても解決しないので細軸対応のホルダ部分を作る。

同じことを考えている人はすでに(たくさん)いるようで、モデルデータが公開されていた。
2015 Flashforge Creator Pro Universal Spool Holder by Davedfx – Thingiverse

コメントを読んでいるとこれだと幅広(90mm以上?)のフィラメントリールは保持できないらしく、そこを解決するように6mm軸を長く改変したバージョンも。

Extended Flashforge Creator Pro Universal Spool Holder by tkocou – Thingiverse

とはいえ、元の方が評価が高いのでとりあえず元の方を出力してみる。

ダウンロードしてFlashPrintに取り込んで印刷データ作成。
Screen Shot 2017-01-13 at 0.19.53

そして出力失敗。
IMG_0975

軸の部分を空中に描いている。
サポート材の設定が出来ていない。

プリントデータの出力設定でSupports:のところをAutomatchにすれば勝手にサポート材をくっつけてくれるのかと思ったがそんなに親切ではなかった。flashprint_printsettings

あらためてSupportsメニューからサポート材の設定を。
“Auto Supports”でソフトウエア任せ。
Screen Shot 2017-01-13 at 0.26.32
緑の部分がソフトウエアがつけたサポート材。

気を取り直して出力。
IMG_0963CGみたいだけれど実写(3dプリンタ内、出力直後)。

IMG_0966PLA(210℃/60℃)
high resolutionで7時間25分。
IMG_0961

細かく糸を引いたりしているけれど大方成功。
ニッパでサポート材を切り離して完成。
IMG_0973

入った。
無事にFlashForge Creator Proの背面にもセットアップ完了。
(純正品より少しセットアップしづらいけれども)

これでサードパーティのフィラメントも使えるようになった。

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3D初心者が3Dプリンタを買ってみた

フリーランスとしていろいろなお仕事をさせていただいてきたけれど、映像も開発も3Dの案件はなるべく避けてきた。
四六時中ずっと三角関数と行列を頭と紙(!)の上でいじってをしているのがどうも苦手。
VRMLが出てきた頃に多少触ってみたものの頭が重くてドロップアウト。
単純計算を頭の中でぱぱっとやるのがどうも得意でない。
全く出来ないこともないので、3Dまわりがヘヴィでない案件はさせていただいたこともあるけれど。

VR周りが面白いこともあり、今年は重い腰を上げて3D周りを触ってみようと一念発起。
やはり触れるものがあった方がモチベーションになるだろう、と今更ながら3Dプリンタを購入。

いろいろサーベイして、結局購入したのはこの機種

FlashForge社のCreator Pro
安価な3Dプリンタでは業界標準的なMakerBotのReplicator系列の互換機(派生機?)なので多くのソフトウエアが対応している(だろう)ことととYoutube等で見た感じ同等モデルの中では作れるモデルサイズも大きい方だし成果物もキレイだったこと。
プリンタ内が密室になっているので温度管理もしやすくシロウトにも扱いやすいだろう、と勝手に想像したのもあり。

購入前の調査でスペック的に残念なのは有線/無線LANに対応していないことだが、これは妥協できるレベル。

安価な3Dプリンタの原理は大きく2種類

  • FDM(細長い紐状の素材を溶かして積層していくもの)
  • SLA(液体樹脂を紫外線レーザーを当てて固めて積層していくもの)

があり、SLAのほうがプリンタもランニングコストも高いが出力がキレイ。

原理についてはこちらがコンパクトにわかりやすい
3Dプリンターとは~3Dプリンターの原理や出力方式を解説 | リコー

上記のプリンタはFDMのもので、以下FDMが前提。
なにぶんシロウトのFirstTouchメモなので、変な点をご指摘いただけるとありがたいです。

3Dプリンタは一部を除いて材料となるフィラメントの互換性がある(材質と系の太さを気にすれば良く、それが合っていればだいたい使える)ので、普通のプリンタのようにベンダーロックされずランニングコストは変わらない。

Amazonを眺めていると、フィラメントはよく使われる材質(ABS/PLA)とも1Kgあたり2000円強〜5000円くらいで価格と質の関係性は今後の検討課題。

届いたプリンタは説明書が間違って入っていたこともありYoutube等見ながら組み立てたけれど10分もあれば組み立てられるレベル。工具も同封されているレンチ以外は不要。

その後の初期調整(台座の水平出し)も3分くらい。

一緒に購入したものの中で必須だと思われるものはこれ。

INOUE カーボンはがしヘラ 65mm 17042
井上商会
売り上げランキング: 371

成果物は台座に張り付いているので引きはがすためのヘラ。

フィラメントはABSとPLAが1つずつ同梱されていたけれど練習用にお安めのフィラメントもいくつか購入。

とりあえず同梱されていたフィラメントと落ちていた3Dデータであまり意地悪でない(細かい突起などが少ない)ものをプリントアウト。

IMG_0930

IMG_0940
(PLA,210℃/60℃)
210℃はプリンタヘッドの温度(プリンタ温度と言うらしい)で60℃は台座(ベッドと言うらしい)の温度設定。PLA素材ではこの温度が標準らしい。

積層のディザは見えるものの、まぁまぁのでき
3Dプリンタで造形するには温度設定などある程度慣れが必要だと言われているけれど、何も考えずにやってもぐちゃぐちゃにならなかったのでプリンタが結構賢いようだ。

造形にかかった時間は21分で、1Kgのフィラメントを3000円とすると、コストは約6円。
IMG_0934

とりあえず最低限のセットアップが出来たことがわかったので、今回はここまで。

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