VRカメラでユーザーテストが楽になったよ、というはなし

VR(360度)カメラであそんでいて、これならユーザテストにつかえる、と年明けから時々試してみてやっとまとまってきた。

Webにしろアプリにしろユーザテストでは観察すべき点が多い。
テスターさんへの作業を時をしながら、操作しているところを画面、手元、表情、とそれらを見逃さないようにしないといけない。
記録を取ろうとするとHDMIのキャプチャデバイスやビデオカメラ複数台やあれこれ持ち込んで三脚たてて・・・と大げさになる。

それ全部できるよ、VRカメラならね、と。
全部撮ってあとから切り出せば良い。

いくつか試してみたところ、この置き方におちついた。

このときは実験中で、一応画面を抜いたりするために肩越しのビデオもスタンバイ。
この写真ではInsta360Oneを使っているが、本来は本体が薄いthetaVの方がよい。
カメラからの近い部分のステッチングが綺麗なので。
ただし、thetaVは露出がオートしかないので画面が白飛びするか画面に引っ張られると真っ暗になるか、になってしまうので、カメラ以外の環境の調整をしっかりしないといけない。
クライアント先でスムーズにテストを開始するにはInsta360Oneのほうが安全。

一番見たい画面の中でスティッチングが起きないようにメインカメラを画面の方に向けておく。
解像度は最大で。

あとはユーザテスト中、VRカメラのをまわしておくだけ。
カメラが小さいので、ユーザもすぐに慣れてカメラの存在を忘れてくれる。
バッテリーの持ちはだいたい1時間くらいなのでそれ以上やる場合は複数台カメラを用意。

あとは映像を撮りだして、見たいところをきりだせばよいだけ。
作業時間は30分くらい(エンコードは時間かかるけれど)。
できあがったものがこちらになります(Webに出すのは静止画でゆるして)。

完全に同期が取れて切り出せるので便利。
画面が正対に撮れなくてゆがむけれど、マウスポインタやカーソルの動きもギリギリ分かる。
ただし、ポインティングデバイスはタッチパッドよりマウスの方が操作の動きがわかりやすかった。

これでやれば準備の時間も機材も減らせるのでしばらくは試してみようと思う。

というわけで最近みつけたUIコンサルTIPSでした。

今回使ったカメラ

もう一つの選択肢

RICOH THETA V 360度カメラ 全天球 910725 メタリックグレー
リコー (2017-09-15)
売り上げランキング: 2,812

今回使ったミニ三脚はこれ。Gopro用だけれどGoproマウント-三脚穴の変換アダプタ付けて使っている。
セルフィースティックにも三脚にもなって便利

Read More

みるボックス(MilBox)その後

みるボックス(MilBox)をさわってみるの続き。

残念感に苛まれていたところ、開発者の方が見に来て下さるという連絡を受ける。
そして今日。モノをみてフィルムにテスタを当てて調べて頂くと、幾つかの歯で反応が悪いとのこと。

IMG_0361

組み立てて頂いてある新しいモノと交換して頂くと、反応良好。
どうやら不良だったらしい。
フィルムの裏の接着力はたぶんあまり変わらない(改良の予定があるとのこと)が、スクロールの追随性がだいぶ良くなった。
円周の外側をすこし箱に押しつけ気味にしてスクロールすると良いようだ。
タップも良く効く。

これならあれこれ使えそうだ。
ゴーグルの下から指をつっこまなくてよいアプリ作れる。

マニュアルにも書かれているが、効きをよくするコツ。

見るときは、ゴーグルの表側のスリットから筐体を指で触る。
IMG_0366

これがアースになる。
機種によってはこれを意識せずとも問題なく動くが、たとえばiPhoneなんかはこれをやらないと厳しいようだ。

SDKもこれから機能(API)が増えていくようだし。いろいろ試してみる価値はありそう。
Unity版は近日中に(今日明日にも?)アップデート予定とのこと。

Read More

みるボックス(MilBox)をさわってみる

ハコスコで何がイマイチってゴーグルの中に下から指をつっこんでタップする操作感。

そしてハコスコDXでは指をつっこむ穴すらない.

dx_01

頭に固定しているからシェイクを使えるわけもなく。
と言うところでいろいろ考えていたところに渡りに船で発売されたのがMilbox.

Milbox | VR Platform for Creators

IMG_0293

右側にシンプルな端子が出ているハコスコ派生ゴーグル。
これでスクロール、スワイプ、タップができるようになる(らしい)。

早速Amazonで購入。
2700円。段ボールハコスコの中ではダントツでお高い。

Milboxたる端子はフィルムに印刷されたシンプルな回路。
IMG_0294
この回路の左上がゴーグルの中でスマホの画面に接触して指の静電気を伝える。

有料のパックマンゲームと、無料のいくつかのサンプルアプリが公開されている。

無料のを入れて試してみるも全然反応しない。
スワイプするとかろうじて途中タップと認識されるくらい。
段ボールにフィルムを貼って曲げろ、と書いてあるがフィルムに全然粘着力がなくて箱に貼れない。曲げるとすぐに浮いてしまう。
不良品かも知れないと思って製造元に問い合わせるも「そういうもんだよ」というツレない答え。

えー、まじですか。

Unity用のSDKが配布されているので気を取り直して触ってみる。

Milbox Touch | みるボックスタッチ

「MilboxTouch SDK for Unity およびデモ」と書かれているのだがデモが見当たらない。「Get Started」がチュートリアルになっていなくてよくわからないのでSDKのソースを見ながら動かしてみた。

ごく簡単なテストプログラム(for Unity5)。
これを触っていると、画面に対して
横方向に長いスワイプ → スクロール
横方向に短いスワイプ → スワイプ
タップ → タップ
と認識されているようだ(フィルム見たまんまだけれど)。

SDKはちゃんと出来てる。
でもやっぱりみるボックスと組み合わせると動かない。
動作対応機種筆頭のiPhone6で試しているのに!

フィルムだけ引っ張り出して試してみる。
Webページをスクロールする、というシンプルなところでいろいろ実験。

かなり頑張ってみるも、スワイプは全く安定せず時々まぐれで出来る以外は動かない。
まぐれというのはスワイプのしかたと言うよりは美味く端子が画面に触れたとき、と言う印象。
押しつければよいというものでもなく。
やはり使い物にならず。
これはハードウエアの完成度の低さか根源的な問題か。
完成度敵にはKickstarterのマイナープロダクトかそれより低いくらい。

Milboxでやりたいことたくさんあるんだけどなぁ。
2700円も投資したのでなんとか動かしたい。
精度を高めたフリーアップデート強く望む。

Read More